RubyKaigi 2018 に参加した新卒のエモい話

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はじめに

こんにちは.2018年度新卒社員としてねこじゃらしに入社した開発部の村上です.

先日,RubyKaigi 2018 という Ruby の技術系カンファレンスに参加させて頂く機会がありました.

今までこのような技術系カンファレンスに参加したことは一度もなかったため,実際に参加するまで正直心臓バクバクでした.

学生時代は主に C++, Java, Python などといった言語を触っており,Ruby に関してはほとんど触ったことなく,RubyKaigi に参戦した時点の Ruby 歴はわずか2ヶ月.

右も左もわかりませんでした.

そんな私が RubyKaigi 2018 に3日間参戦して学んだことをまとめていきます.

全体を通した感想

RubyKaigi に3日間参戦して感じたことは 参加して本当に良かった ということです.

「おいおい,まだ Ruby のいろはもわかっていないやつが何言ってんだ」 と思うかもしれません.

しかし,私のとっての大きな収穫は Ruby に限らず,技術系スキル全般に対してもっと学びたいと思うようになれた ことでした.

モチベーションが上がった主な要因は以下の2つです.

  • 高い技術を持つエンジニアの講演を聞いたこと
  • さまざまなエンジニアと交流したこと

これだけではわからないと思うため,それぞれについて説明していきます.

高い技術を持つエンジニアの講演を聞いたこと

モチベーションが上がった要因の1つ目,高い技術を持つエンジニアの講演を聞いたこと

私は最初,RubyKaigi という名前を聞いたとき Ruby という言語に対して深く掘り下げがされるようなカンファレンスなのかなと思いました.

そのため,RubyKaigi では Ruby という言語そのものについての講演が中心になってくるのかなと勝手に想像していました.

しかし,実際の RubyKaigi は私が想像していたものとは少し様相が違っていました.

実際の RubyKaigi では Ruby という言語の話に終始することなく,各分野の内容を盛り込み,さまざまな業界を意識したものなっていました.

Ruby を使った深層学習プログラミングや組み込み,構文解析デザインパターンなど,RubyKaigi の講演を聞くだけで多くの分野の知見を聞くことが出来ました.

自分があまり関わって来なかった分野の知見を聞くことはとても新鮮で知的好奇心を非常にくすぐられました. しかし,それよりもエンジニアとしての圧倒的な技術力の差に打ちのめされることが多く,より一層学ばなければならないなという意識を植え付けられました

さまざまなエンジニアと交流したこと

RubyKaigi では開催期間中,毎晩 Drink-up Party というものが開かれており,エンジニア同士の交流の場となっています.

新卒で参加したこともあり,いろいろな方からエンジニアとしてどうあるべきかといったアドバイスを頂くことができ,エンジニアとして第一線で活躍されている方々がどのような姿勢で仕事をされているかといった話を聞くことが出来ました.

これが大きな刺激となり,技術を磨こうという意識に繋がりました

RubyKaigi は2部構成

RubyKaigi に参加して見えてきたことは RubyKaigi は2部構成の技術系カンファレンス だということです.

講演を聞く RubyKaigi昼の部 に過ぎず,夜の部 としてエンジニア同士の 交流会 が存在するということがわかりました.

RubyKaigi に初参加した私は毎日打ちのめされていました. 壇上の発表者とただ聞いているだけの自分を比較し,同じ人間とは思えないとも感じていました.

しかし,エンジニア同士の交流会に参加していく中で,先ほどまで別の生き物に感じていた人達と自分が普通に会話していることに気が付きました.

講演では技術面にばかりスポットが当たるので講演者が 得体の知れない何か に見えてしまいがちですが,交流会に参加するとその人の 内面 を知ること出来ます.

昼の部技術 を知り,夜の部人物 を知る. 他愛のない会話から,意外と普通の人なんだということを学び,自分もこんなふうになれるかもと思わせてくれる. とても追いつけそうにないと思っていた人物が具体的な目標へと変化する.

RubyKaigi にはそんな魅力がありました.

技術面精神面 を学べ,外的要因内的要因 によってモチベーションを上げてくれる RubyKaigi は間違いなく 2部構成の技術系カンファレンス だと言えるでしょう.

Ruby コミュニティ

RubyKaigi に参加して見えてきたこともう一つあります. それが Ruby コミュニティ の存在です.

RubyKaigi は,昼の部で 頭を酷使 し,夜の部で 身体を酷使 します. そのため,3日間フルで参加すると全身ものすごい 疲労感 を感じることになります.

今回,RubyKaigi に参加して思ったことは Ruby コミュニティの方々はこの 疲労感を楽しんでいる ということです.

みな同じくしてこの 疲労感 を感じることで,仲間意識 が生まれ,コミュニティの一員 であることを実感しているように見えました.

今回初参加した私も3日間フルで参加したため,とてつもない 疲労感 を感じていました. そのため,初参加でも Ruby コミュニティ というものをハッキリと感じ取ることが出来ました.

Ruby コミュニティの存在により, 「こんなすごい人たちに囲まれてるんだから,自分も頑張らなきゃ」 新米の私ですら強くと思わせられました.

Ruby コミュニティは RubyKaigi ひいては Ruby を語る上で欠かせないものだと思います.

新人エンジニアこそ技術系カンファレンスに参加すべき

今回,私が RubyKaigi に参加して強く思ったことは,新人エンジニアこそ技術系カンファレンスに参加すべき です.

「〇〇のことよく知らないし……」 「講演内容がわからなかったら参加する意味ないんじゃない?」 など,いろいろ思うところがあるかも知れません.

しかし,今回,新卒エンジニアとして何もわからない状態で技術系カンファレンスに参加した私はとても多くのものを持ち帰ることが出来ました.

とりわけ,RubyKaigi のような2部構成のカンファレンスに参加して得られるモチベーションはとても大きな財産になると思います.

また,2部構成のカンファレンスの昼の部と夜の部を通して参加することで,目標となる人物を見つけることができるかも知れないからです.

ここまでの話を聞くと,2部構成のカンファレンス以外に参加することは意義が薄いと感じられるかも知れません. しかし,2部構成のカンファレンスでなくても学べることはたくさんあります.

各日程の最初のセッションで行われる Keynote 講演は,俯瞰的な話が多くエンジニアとしての心構えのようなものが学べるため,新人エンジニアには特に良い刺激になります. また,細かい実装に関する講演で内容が理解できなかったとしても,話の構成やスライドの作り方など別の視点を持つことでさまざまな知見が得ることができます.

このような理由から 新人エンジニアこそ積極的に技術系カンファレンスに参加すべき だと私は考えます.

刺激を受けられる環境 に身を置くことがエンジニアとしての今後の 成長に繋がる のではないかと思いました.

最後に

入社してまだ2ヶ月しか経っておらず Ruby 歴も浅い,このような状況にも関わらず RubyKaigi に参加させて頂いた会社にはとても感謝しています.

RubyKaigi という技術系カンファレンスにせっかく参加させて頂いたのに,技術的な話ではなくエモい話中心になってしまったのは少し残念だなぁと自分自身反省しています. ただ,新人エンジニアにとってはこういったエモい話こそ重要なんじゃないかなぁとも思ったりします.

今回は技術力も何もない状態で参加しましたが,次回はもっと技術力を付けた状態で参加して,今年とはまた違った景色で RubyKaigi を楽しみたいと思います.